お客様事例
お客様事例
2009年5月1日公開
ソリッド設計が軌道に乗りはじめ、これからシステムを一気通貫でCADmeisterに統一したい。
UELの勢い・開発力・サポートを今後も継続してください。
ハイテン材の技術が熟成
株式会社ウチダは、自動車用プレス金型の設計及び製作のみならず、自動車が市場に出るまでのサポートまで手掛ける総合技術メーカーです。
自動車部品の中でも、特にキャビン周りのインナー部品を多く扱っています。
ハイテン材を使った部品の成形に早くから取組み、ハイテン材についての技術が熟成されていることがウチダの特徴です。
お客様からの信頼も厚く、新しい部品を作るような時は成形できるかどうかをウチダへ相談するメーカーが多いようです。
常務取締役の内田氏は自信を持って語ります。
「ハイテン材の中でも、100kgf級と呼ばれるクラスのハイテン材でセンターピラーを作った車が世に初めて出たのは7,8年前ですが、その金型はウチダで作りました。
ハイテン材については業界の中でも早くから取り組んでいるので、蓄積されているノウハウの量は多いです。」
CADmeisterFORMで見込み変形モデリングの工数削減
ウチダでは、NCデータを出すためのモデルを作る3次元CADCAMシステムとしてCADCEUSを導入。
当時他社システムも導入していましたが、モデリングのしやすさからCADCEUSが残り現在はCADmeisterに移行して使用しています。
生産準備係長の吉田氏は、約13年前からCADCEUSを利用し金型モデリングからNCデータを出す工程までおこなっています。
CADmeister導入の効果を次のように言います。
「見込み補正をかけたモデルを作る作業が一番時間がかかり苦労していました。
3,4年前CADmeisterFORMを使用したところ、
見込み変形モデリングに5日間かかっていたような部品が2日間でモデリングできるようになりました。
この工数削減は大きかったです。導入以来ずっとCADmeisterFORMは大いに活用しています。」
SolidAidPressCenterの研修を受講
ウチダでは型構造部分の設計について2次元設計からソリッド設計に革新するためのプロジェクトが始動しています。
現在ソリッド設計推進を担当している小野氏はそれまで2次元CADを使用していましたが、
本格的にソリッド設計化するタイミングでCADmeisterを使い始めたそうです。
「3次元CAD自体が初めてで何も分からない状態で、2008年2,3月の2ヶ月間、UEL東日本営業所内にてUELの
SolidAidPressCenter(以下SAPC)が開催している
ソリッド設計研修
を受講しました。
研修の内容は、まず2次元図面を見ながらCADmeisterを使って3次元ソリッドで設計し直すことで
CADmeisterシステムそのものとソリッド設計の手法に慣れていきました。
次のステップとして、製品形状だけ受け取った状態で一から3次元型構造設計をしました。
研修中は朝から晩まで毎日みっちり受講できたので、効率良くノウハウを習得することができました。
この研修のおかげで、自社内でソリッド設計化を推進させることができています。」
44%工数削減を実現
ウチダでは雛型を利用して型構造設計をしています。
雛型はパラメトリック機能を活用した手法でモデリングされていて、全体雛型と部分雛型があります。
「パラメトリックは初めはエラー時の対処方法が特に難しかったですが、SAPCの研修で基本操作を習得し、エラー対処できるようになりました。
慣れればパラメトリックは大変使いやすく、便利な機能。ちゃんとエラーが出るからこそ、適切なモデルが作れるのですね」
設計工数で効果も出ているようです。
2D設計と比較して、雛型を活用したソリッド設計では約44.4%の工数削減を実現。
今後は全体雛型の数を徐々に増やしていきたいそうです。
「全体雛型が適用できる部品は、現在1つ。
適用できない部品については、部分雛型を組合わせたり不足箇所を追加モデリングします。
当然、全体雛型を使用したほうが短時間で設計できます。
部分雛型は自分で作成できますが、全体雛型の作成にはSAPCの技術が必要ですので、次も協力していただければと思っています。
SAPCの方々は金型のことを理解されているので実務的な話がしやすいです。」
ワイヤ編集機能の強化と操作性の統一
吉田氏は、CAMに関連するところで次のようなご要望があるようです。
「輪郭加工などで加工用の線を作成していますが、自由曲線を直線や円弧に直してつないでいます。
このような線の編集がもっと簡単にできると助かります。
他には、2番逃がしの機能も追加していただきたいです」
小野氏は操作性をあげます。
「コマンドが多いのは良いのですが、コマンドによって数値入力後エンターを押したり押さなかったりなど
操作性が統一されていない部分があるので改善してほしいです」
シミュレーションツールや工法検討ツールを活用して、提案型企業へ一気通貫でシステムをCADmeisterに統一したい
常務の内田氏は、型設計において今後特に力を入れたいのは、事前検討と言います。
「シミュレーションツールや工法検討ツールを活用して、できる限り早い段階で検討し、後戻りのない型設計をしたいです。
また、お客様へ入り込んだ仕事をしてお客様へ提案できる企業でありたい。
そのためには技術力の向上も不可欠です。
課題の一つは、熟練者が持つ技術力を、新しい世代にどのように伝承するか。
ウチダでは特にハイテン材のノウハウが多く蓄積されていますが、
熟練者の勘に頼るところもあり、その部分を数値化しシステムで活用していかなければならないと考えています」
最後に、UELへの期待も込めて次のように語っていただきました。
「いずれは、上流工程から下流工程まで一気通貫してユニシスのシステムで全ての作業をまかないたい。
CADmeisterは定期的にバージョンアップもしていますし、ユニシスは勢いがあり開発力があると感じています。
だからユニシスのシステムを使っています。
現在メイン作業はCADmeisterでおこなっていますが、他システムを使用している部分もあります。
今後設計から加工まで一気通貫できるよう、CADmeisterをもっと良くしていただきたい。
ユニシスの開発力に期待しています。」
西日本営業部の鈴木です。在阪7年目になります。
ウチダ様にはプレス金型業務に関して大変多く勉強させていただいています。
これまでウチダ様では弊社提供のプレス金型向け業務適用サービスを中心に活動して参りました。
システムメーカーからの目線だけでなく、金型実務の目線も取込んだこのサービスは、お客様から高い評価をいただいております。
他のユーザ様にも、是非このサービスをご活用いただきたいと思います。
この写真は定期的に行っている西日本営業部のゴルフ大会表彰式で撮ったものです。
私は残念ながら賞に漏れました。営業、SE共に楽しんで活動しています。
ウチダ様では、ソリッド設計化も含め新しいことに次々とチャレンジされていて、活気のある企業という印象を受けました。
UEL、CADmeisterに大変期待していただいていることを感じ、それに応えていかなければならないと私も気合が入りました。
行きたくてもなかなか行けなかった大阪城。
今回ついに行くことができました!
天守閣には金箔で虎や鶴などが施されており、想像以上にきらびやかで、豊臣秀吉の栄華が偲ばれました。
この日は3月でもまだ寒い日だったのですが、桜の季節にはさらにお城が映えそうな空間でした。
取材担当 牧野